
『歯ぐきから血が出る』『口臭が気になる』『歯ぐきが腫れる』のは歯周病のサイン。進行すると歯が抜け落ちてしまうリスクがあります。進行した重度歯周病でも、適切な治療を行うことで歯を残すことができるかもしれません。当院ではアメリカ歯周病インプラント専門医により歯周再生療法をはじめ、様々な選択肢を駆使して歯を残すための歯周治療を行います。
PERIODONTICS

『歯ぐきから血が出る』『口臭が気になる』『歯ぐきが腫れる』のは歯周病のサイン。進行すると歯が抜け落ちてしまうリスクがあります。進行した重度歯周病でも、適切な治療を行うことで歯を残すことができるかもしれません。当院ではアメリカ歯周病インプラント専門医により歯周再生療法をはじめ、様々な選択肢を駆使して歯を残すための歯周治療を行います。

歯周病とは、プラークの中に存在している細菌によって引き起こされる歯ぐきの慢性的な炎症による疾患です。この炎症によって、歯ぐきの炎症が歯の周りの骨まで広がることによって、歯ぐきだけでなくその周りの骨まで破壊していきます。歯を失う主な要因となっており、アメリカ歯周病学会の統計によると、成人の80%近くがこの疾患に罹患しており、55歳以上に限ると実に90%の人が罹患していると言われています。日本でも、65歳以上の50−60%は歯周ポケットを有しているとのデータがあり多くの人が歯周病に罹患している可能性があります。
口の中には数多くの細菌が存在しており、その細菌によってむし歯や歯肉の炎症は引き起こされます。通常、歯肉は口の中の免疫機構と細菌のバランスによって保たれ健康な状態を保っています。しかし、プラークや炎症を引き起こす細菌によって炎症が波及することによって、歯の周りの骨が吸収した(破壊された)状態を歯周病といいます。
また、比較的若いうちより、急速に歯周病が進行するものもあり、プラークだけでなく特定の歯周病原菌によって引き起こされます。歯周ポケットが深く、骨の吸収も早いため、早期の診断と治療が必要になります。
歯周病は、歯自体の病気ではなく、歯を支える歯周組織の病気であり、むし歯と同様に歯を失う大きな原因の一つとなっています。

少し前までは、歯周病は特定の細菌によってのみ引き起こされるものであると考えられていました。多くの研究によってプラーク(細菌)が主な原因であるとともに、様々なリスクファクターが病気の進行に影響を及ぼしていることが明らかになっています。また、この細菌に対する免疫反応は個人の反応の差によっても違いがあるため、歯周病が早く進行してしまう人とそうでない人がいます。さらに、歯周病を悪化させる要因として、全身的な要因(喫煙や糖尿病など)と局所的な要因(プラークや細菌、深い歯周ポケット、歯の形態など)が考えられます。治療に当たる前に、歯周病を引き起こしてしまったり、悪化させてしまった原因をしっかり把握して改善しながら治療を行うことが、長期的に歯周治療がうまくいくカギとなります。

歯周病は正しい歯磨きとフロス(糸ようじ)と定期的なメインテナンスによって予防することができます。しかし、一度破壊されてしまった歯周組織を元の健康な状態に戻すことは大変困難になります。また、歯周病は生活習慣病であるため、しっかりとした個々の原因の理解と改善が必要になります。また、歯ぐきの痛みや歯ぐきが腫れた、出血があるや歯がぐらぐらするなど症状がある場合には歯周病が進行している可能性があります。症状がなくても、歯と歯ぐきの検査(歯周精密検査やレントゲン検査など)を適切に行い、歯周疾患の早期予防・発見することで、歯周病が大きく進行してしまう前に歯周病治療を行うことができ、また、進行しないためにメインテナンスを行うことができます。
歯周病の治療では、できるだけ歯を残せるように歯肉をもとの健康な状態に戻したり、失ってしまった以上の歯周組織をそれ以上失わないように進行を食い止めていくことを前提としています。そのためには、現在の感染の状態を的確に見極め、歯周病に罹患した歯をどれだけ残せるのか、どのようにして残すのかを診断していくことが重要になります。1つの歯を残すことができるのか、そしてその歯を残すことがお口全体にとって良い結果をもたらすことができるのか。この判断は非常に難しく、アメリカ歯周病専門医はそのための専門教育を受け、専門医育成プログラムによって高い予知性と科学的根拠に基づいた治療の選択を行えるようトレーニングされています。米国においては歯周病の治療は専門医と連携・紹介を行い専門的に治療がなされています。当院では、健康的でかつ機能的な生活を取り戻すために様々な選択肢を駆使し歯周治療を行います。
初期の歯周病
中等度の歯周病
重度の歯周病


歯ぐきの周りの炎症や歯周ポケットなど検査し、さらにレントゲン撮影や口腔内写真撮影によって細かく歯ぐきやむし歯の状態を検査していきます。
検査では、プローブという器具を用いて、歯周ポケットの深さを測る検査を行います。歯肉が健康な状態では、ポケットは1~3mm程度ですが、4mm以上になると歯肉炎または歯周炎であり、歯周炎が進行するほどポケットは深くなります。また、レントゲン撮影では、歯が埋まっている骨の状態(どれくらい減っているか)を確認します。
これらの診査により、実際に組織が破壊されているかどうかを見て、歯肉炎か歯周炎の診断をし、個々の診断に応じて最適な歯周治療の方針を提案します。

歯周病に罹患すると、歯周ポケットが深くなり歯ブラシやフロスでは届かない深い部位にプラークや歯石が沈着していくようになります。歯周病原菌はバイオフィルムというバリアに守られ歯の表面に付着していますし、歯ぐきの下までポケットを形成するとセメント質の中にまで細菌が入り込み、さらには深いポケットの中ではより病原性の高い細菌が活性化して炎症を引き起こします。その除菌は歯ブラシやクリーニングだけで行うことは不可能で、機械的に歯の表面の歯石や細菌を徹底的に取り除く必要があります。必要であれば術後の抗生剤の投与を行います。通常、3−4週間後に再度検査を行い歯周ポケットが浅くなっているか、炎症がコントロールされているか確認を行います。

進行してしまった歯周病では、歯周ポケットが深くなるにつれ、多量の細菌を含む歯石が歯根の深い部位に付着をします。そうなると、通常のクリーニング(スケーリングルートプレーニング:SRP)だけではどうしても取り除くことができません。また、進行した歯周病では歯周組織の崩壊が進んでおり歯の周りの骨も歪な形に変形(吸収)してしまいます。歯周初期治療のみで改善が見られない場合には、歯周外科療法を行います。歯周外科療法では、深い部位の歯石の除去や、骨の形をととのえたり、歯周病によって失ってしまった、歯ぐきや骨の再生を行うことによって、健康な歯周組織への回復を行います。

歯周ポケットが深くなると、多量の細菌を含む歯石が歯根の深い部位に付着をします。根本的な病原を通常のクリーニング(SRP)で完全に除去しきれない場合に行う治療が切除療法です。感染した歯根をしっかりと見える状態にして表面を綺麗にし、さらに歯周ポケットの除去を行い細菌が繁殖しない歯ぐきの状態にします。また、必要があれば歯周病によって崩壊してしまった歯槽骨の形をととのえます。一時的に治療後、歯の動揺を認めたり、歯肉の退縮を認める可能性がありますが歯肉が健全な状態に戻るための過程となります。
メンブレン(コラーゲン膜)による歯肉の誘導
骨補填材による再生
歯周組織の再生を確認
メインテナンスを行います
歯周病によって失われた骨(歯槽骨)や歯ぐきを再生材料を用いて回復する治療法です。骨補填材やコラーゲン膜、エムドゲインといった誘導薬剤を併用し失われた組織の誘導・再生を行います。どうにかして歯を残したい、歯の寿命を延ばしてしっかりとメインテナンスを続けていきたい方に適応されます。

エムドゲインとは、世界で最も使用されているスウェーデンで開発、製品化されている歯周組織を再生できる薬剤です。エナメルマトリックスという豚の歯杯組織から抽出したタンパク質であり、これを歯周病治療に応用する事で、歯が発生する時と同じ環境を作り出し歯周組織の再生を促します。歯周外科処置を行う際に併用する事で、歯槽骨が再生され歯周ポケットを改善することができます。骨のなくなり方や歯周病の進行度合いによって適応の診断を行う必要がありますが、世界的にエムドゲインの使用による副作用の報告はなく高い安全性と歯周病治療に非常に有効性のある科学的根拠に裏付けられた薬剤となっています。
をお願いしています。治療のゴールは手術をして『治す』ことではありません。健康で機能的なお口の状態を安定化し維持していくためには、悪くならないように『メインテナンス』を行っていくことが重要になります。
むし歯によって破折した状態
周囲の骨と歯肉の形を整えます
適切な歯冠の長さを確保し冠の作製を行えます
歯ぐきの下で歯が折れてしまったり、むし歯が進行して歯冠がほとんどなくなってしまうと、通常のむし歯治療では歯に土台が作れないため、ほとんどの場合抜歯の適応になります。歯ぐきの下の状態をそのままにして無理に治療しても、型取りができないため適合の良いクラウン(被せ物)が作れなかったり、細菌感染を起こしやすい環境を残したまま治療を完了させることになってしまいます。歯冠延長術とは、歯ぐきや歯槽骨の形を整えることによって、相対的に歯冠の長さを長くする治療法です。むし歯や破折によって抜歯の適応となった歯も、抜歯をせずに土台として利用し歯を残せる可能性があります。
歯ぐきの形が不揃いなところの骨の高さ、歯ぐきの厚みを精査します。
骨と歯ぐきの状態に合わせ解剖学的に正しい位置に形成します。
およそ2週間ほどで抜糸を行いメインテナンスを行います。
審美的歯冠長延長術とは、歯ぐきが通常よりも多く歯の上にかぶさってしまうことにより、ガミースマイルを生じている場合に適応される治療法です。歯ぐきが覆いかぶさっているので、相対的に歯が短く見え、笑った時に歯ぐきが多く見えてしまいます。歯ぐきだけでなくその下にある骨が通常よりも高い位置にあることも多く歯ぐきのみの形成を行うか、骨の高さを同時に形成する必要があるかの精査を行い治療をする必要があります。また、審美的な部位で冠が入っている部位や治療をした部位の前後の歯と歯ぐきのラインが不揃いになっている場合にも適応となります。

歯周病の直接的な原因はプラーク中の細菌ですが、生活習慣や全身疾患の中にも歯周病の進行に関連しています。いくつかのリスクファクターが相互に関与して発症・進行する多因子疾患と言われています。
これらの要因を知り、適切なプラークコントロールを行うとともに、歯肉の抵抗力を弱める生活習慣や全身疾患の改善を行うことで、歯周病を予防することができます。

歯周病の直接的な原因はプラークです。正しいブラッシングを行うことは歯周病を予防する上で最も重要です。自分ではよく磨いているつもりでも、磨き残しがあるとプラークが蓄積して歯周病となることがあります。そのため、定期的なメインテナンスを継続して行っていくことが大切です。磨き残しやすい部分を確認し、適切なブラッシング方法について説明いたします。そして、歯ブラシでは除去できない歯石や、自分ではうまく磨けない部分の汚れを除去しプラークや歯石が蓄積した状態をつくらないようにしていきます。
喫煙・糖尿病は、歯周病の発症・進行に関連するリスクファクターであることが多くの臨床研究により証明されています。
また、同じ歯周病治療を行っても、喫煙者・糖尿病患者では、非喫煙者・非糖尿病患者に比べて、治療の効果が低いことも報告されています。
このため、歯周病発症・進行の要因を取り除くため、また、治療効果を上げるためにも、これらのリスクファクターに対する治療が必要となります。
喫煙すると、タバコに含まれるニコチンなどにより、歯肉の抵抗力が低下し、歯周病に感染しやすくなってしまいます。喫煙者は歯周病発症のリスクが高いだけでなく、歯周病治療を行っても良好な治療結果が得にくいことが報告されています。喫煙者が歯周病治療を始めるにあたり、禁煙した場合では、喫煙し続けた場合よりも、歯周病の進行が遅く、歯の喪失が少なかったと報告されています。歯周病予防のため、また歯周病治療成功のためには、禁煙することが推奨されます。
歯周病は、糖尿病の第6の合併症と呼ばれ、両者は密接に関係しています。
糖尿病では、免疫力低下により、感染しやすい状態になり、歯周病菌に感染しやすくなります。また、創傷治癒の遅延が起こり、歯周病が発症・進行しやすくなります。血糖値のコントロールが悪いほど、歯周病の進行が速く、重症化することが報告されています。逆に、適切な血糖コントロールを行うことで、非糖尿病患者と同様の治療効果が得られることが報告されています。また、最近の研究では、歯周病治療を行うことで、血糖値が改善されることも報告されています。血糖コントロールを行うことは、歯周病の予防につながり、また、歯周病治療の効果を高めます。

歯や歯肉に痛みや違和感が出て初めて、歯科医院を受診する人が多いのが現状です。しかし、症状が出たときには、すでにむし歯や歯周病が進行してしまっていることがあります。歯を失っても、インプラントで天然歯に近い噛み心地を取り戻すことが可能になっていますが、一度むし歯になった部位に健康な歯が再生することはありませんし、歯周病で溶けた骨は、自然に再生することはありません。つまり、治療を行っても、元の健康な状態には戻りません。
定期検診では、歯のクリーニングを行い、自分では取りきれない歯垢や歯石を除去し、むし歯・歯周病の予防を行います。
